「SZJ-JS201」スマイルゼミのタブレットをAndroid化してワコムのデジタイザ搭載のAndroidタブレットとして使う 簡易レビュー

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「SZJ-JS201」はジャストシステムが子供用学習教材として展開しているスマイルゼミを契約すると貰えるタブレットで、製造はスマートフォン等で実績のある京セラが行っております。簡単にスペックを説明すると、液晶は10.1型で解像度は1280x800ピクセルTFT液晶。メモリは2GBでストレージは16GBです。Androidのバージョンは5.1.1とちょっと古いですが、1024段階の筆圧感知が可能な電磁誘導式デジタイザーを搭載しているのが最大の特徴です。 昔からよくあるROM焼きでのAndroid化と違って、今回はメーカーが公認している方法なので、大したことない話なのですが、解約したスマイルゼミのタブレットAndroid化して使ってみた記事です。 こちらの機種名は正式には「スマイルタブレット3」型番は「SZJ-JS201」という機種で、小学生コース用としては3代目、中学生コースでは2代目となる(一応)最新の端末で、Androidのバージョンが5.1.1になっております。 子供がペンを使って、直接画面に回答を書き込むことを考えられているので、ペン先が太い静電容量式ではなく(旧モデルは静電容量式のみでした)、本格的なお絵描きにも使える電磁誘導式に変更されております。 さらに「SZJ-JS201」は電池不要で、尚且つワコム製のペンが使える事から、ワコム製のデジタイザ搭載機だと思われます。GalaxyNote以外だとあまり見ませんが、昔からデジタイザ搭載のAndroid端末はちょこちょこと販売されてきました。そのためお絵描きアプリの方でも筆圧感知に対応したものは結構あります。

外観レポート

まずは、簡単に外観のレポートです。 何の変哲もない、無骨なタブレットといった面持ち。厚みもありますし、最近の薄型軽量のタブレットに比べて重いです。 逆に考えると机に置いて使うので、軽すぎない方が良いのかもしれません。当然、勉強の邪魔になる寝モバなどには一切対応しておりません。 顔に落とせば十中八九、かなりのダメージを負います(Android化した後で、コイツでマンガ読んでて落としました) 一応カラフルなカバー(中学生用は落ち着いた色)が付属するので、こちらでゴツさを隠します。
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背面にはジャストシステムのロゴ。 一応カメラが付いていますね。フロントカメラもあるので、アプリを入れればTV電話も可能です。 カメラで撮った写真を加工して遊んだり、キャラクターに設定できる機能もあるので、そこそこ活用されています。
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こちらはカメラ部分と音量ボタンのアップ。 音量アップを押したまま起動するとリカバリーモード、音量ダウンを押したままの起動でセーフモードが立ち上がります。
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上部には電源ボタンの他にオーディオジャックやACアダプタ、MicroUSB、MicroSDカードスロットのカバーが見えます。 ちなみに、付属のACアダプタを使わなくても、普通のタブレットスマートフォンと同じようにMicroUSBから充電ができます。
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MicroSDカードスロットはこんな感じ。
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スマイルゼミの教材の画面。答えの欄に実際に書き込むと、手書きを認識して回答が出来ます。 手書きの認識精度も高いので、私の下手クソな文字でもきちんと判別してくれました。問題はほとんど不正解でしたが・・・。 昔勉強した内容って、意外と(と言うか全く)覚えていないものですね・・・。
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こちらがワコム製のペンと互換性のある付属のスタイラスペン。 ペン先交換も可能だと思います。
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デフォルトでもAndroidの起動は可能です。 子供に標準的なタブレットの使い方を勉強してもらうには、ちょうど良いかもしれません。 一応遊びすぎ防止のため、ポイントで時間制限を設けることが可能です。 このモードでは使用可能なストレージはかなり少ないです。
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こちらがAndroidの画面。左上の大き目なウィジェットがスマイルゼミモードへ戻るボタン。
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アプリは必要最低限のモノだけです。PC等でよく見かける筆圧設定アイコンが見えますね。
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「スマイルゼミモード」の削除というアイコンを押すと、(高価な)教材を全て消して完全なAndroidタブレットにする事が可能です。 解約しても教材さえ消さなければ、(一部機能は制限されますが)ずっと使えるのですが、ユーザー名が変更できない(解約者に対するちょっとした嫌がらせか・・・笑)ので、中古で売る訳にもいかないですし、やはり消すしかありません。 旧型のタブレットだと、Root取ったりROM焼き等をしてAndroid化を行っていたらしいのですが、スマイルタブレット3からはメーカー公認でAndroid化が可能です。 しかし・・・(高価な)教材が消えると思うと、ちょっと緊張します。
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やっちまいました・・・
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壁紙にスマイルゼミの名残がありますが、これで真っ新なAndroidタブレットとして、第2の人生を送る事になりました。
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使用感レポート

とりあえず最新の状態にアップデート。 Android化すると、以前のAndroidモードの時の設定やアプリは奇麗さっぱり消されてしまいますので再設定が面倒です。
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基本的に設定等は素のAndroidに近いです。
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真っ新な状態でもストレージがたったの10GBしか空いておりません・・・ SDカードで拡張して使う事になると思います。
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ホームも素のAndroidですね。壁紙等は以前のAndroidモードの時と同じ物が使えます。
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とりあえず、Antutuでベンチマークテスト。31730と言うと、最近の格安中華タブレット並かちょい下の性能ですね。 最近は1~2万円くらいの中華タブでも4万点台が増えてきました。3万点台だと3Dゲームをバリバリこなすには厳しい性能だと思われます。
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家族にお願いして、絵を描いてもらいました。 いつも使っているWindowsタブレットと比べると反応が遅くて実用性は落ちるけど、ラフを書く分には問題無いそうです。
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やっぱりゲームを動かしてみる

動作具合を調べるなら、やっぱりゲームでしょ・・・と言うわけで、色々動かしてみました。 他のスマホタブレットでも軽々動く「Please, Don't Touch Anything 3D」くらい楽勝でしょ。 ・・・と思ったら結構重いです。遊べなくはないですが、やはりAntutuで3万点台では3Dは厳しいのか?解像度は低いのに・・・
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3Dでもかなり軽めの「Riptide GP: Renegade」なら問題ないですね。
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もう少し頑張って「Ridge Racer Slipstream」も大丈夫。 スクリーンショットは取り忘れましたが「Xenowerk」くらいでも問題ないです。
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重めの「Infinite Tanks」とか「The Cave」あたりは、かなり厳しいです。Gameloft系も重いですね。 動作速度以前にストレージ容量が少ないので、大作はインストール自体が厳しいです(5GBくらい使う地図アプリを最初に入れたのが間違いか・・・笑)できるだけ軽めのアプリ推奨の端末です。
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ちなみに10インチあるので地図はすこぶる見やすいです。惜しむらくはGPS非搭載な事。 GPSさえあれば、ナビの載っていない車用に車載タブレットにしても良かった・・・

まとめ

Android化した「SZJ-JS201」はなんと言ってもデジタイザ搭載の一言に尽きる端末です。 10インチ端末で1280x800ピクセルという解像度は、かなりドットの粗が目立ちますし、動作速度もかなり厳しいです。バッテリーも6000mAh以上あるとは言え、古い仕様のためか電池消費は大きい方です。 もともと、子供用教材なのでヘビーに使うタブレットではないとは思いますが、ゲームにも動画鑑賞にも中途半端な性能です。 しかし、それを補って余りある魅力がデジタイザ搭載による筆圧感知ですね。 本格的なお絵描きには向かないかもしれませんが、ラフやネーム程度であれば耐えられるくらいの性能はありますし、ビジネス用途のメモ程度なら快適にこなすことができます。 一つ気になったのが、せっかくのペン入力を生かすなら液晶保護シートは貼った方が良いかもしれませんね。長らく保護シートなしで使っていたせいか、そこそこ傷がついていました。 ゴリラガラスとかではないと思いますし、砂みたいな細かい物が擦れると簡単に傷がつきそうです。 「SZJ-JS201」は万能ではないかもしれませんが、用途さえ絞れば意外と使えるタブレットだと思いました。 ▼ 基本的に子供が使う端末なので、様々な液晶保護シートが出ていますね。