「GoPro Fusion」有名アクションカメラがVR対応!データの扱いは面倒だが、画質とスタビ性能はナンバーワンの360度カメラ 簡易レビュー

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「GoPro Fusion」はアクションカメラで一世を風靡したGoProから発売された360°カメラで、一般向けの価格帯では最高画質となる5K/30fpsで映像を記録できることが特徴です。さらにジンバル無しでも、かなり手振れを軽減できたり、水深5mまで耐えられる防水性能など、アクションカメラとしても非常に優秀なモデルとなります。 2018年はVRにハマった年でした。Playstation VR等は昔から遊んでいたのですが、何と言っても手軽にVR体験が出来る「Oculus Go」が出たことが大きいですね。 GoogleストリートビューVRで体感できる「WANDER」なんかを遊んでいると、この映像が動けば良いのになぁ…と思う事がしばしば。
そうなってくると、自分でもVR映像を撮りたくなります。 VR映像の原理をざっくり説明すると、360°カメラ2台を適切な位置だけ離して、後から映像を合体させれば作ることが出来ます。 360°カメラは別の記事でレビューしたInsta360やTHETAなどがあるのですが、こちらは解像度が低く映像的にちょっと不満がありました。 さらなる高画質を求めて、購入したのが今回の「GoPro Fusion」です。 さすがにオプション(SDカードは高速タイプが2枚必須)込みで10万円近くするので、ホイホイと2台購入するワケにはいきません。今回はVRではなく単なる360°動画としての利用ですが(そのうち、安くなったらもう一台買おうかと思っています…笑。もしくは単体で180°VR撮影が出来る「Vuze XR」が欲しい所)、やはり高画質は嬉しい限り。 ▼ 私が買った時は定価の88000円に近い金額でしたが、最近は7万ちょいで買えるんですね… 一応、最新機種の「Insta360 ONE X」なら、GPSや防水などの機能は少ないですが高解像度には対応しています。 ▼ スペックを考えると、5万ちょいという価格はかなりお買い得。防水等のオプションは別売。 ほぼ同じ性能のこの2機種。よりアクションカメラ的な利用をするなら「GoPro Fusion」、安く高解像度が欲しいなら「Insta360 ONE X」という住み分けが出来ますね。私の場合は滝の撮影等(滝の中に入ったり)に使いたいので、防水の「GoPro Fusion」を選びます。 あと撮影された映像を見比べると、解像度は「Insta360 ONE X」の方が若干上ですが、映像の質は「GoPro Fusion」の方が色味が深くてメリハリがあって好みでした。やはりちょっと価格差が出てる?

開封レポート

意外とデカイパッケージ。
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それもそのハズ。中には数多くのアクセサリ類が入っていました。 私はGoPro製品を買うのはFusionが初めてなのですが、こんなに至れり尽くせりなの? 一応同梱品は、専用ケース、三脚にもなる自撮り棒、車載マウント2種(平面・曲面)、USB Type-Cケーブル、マニュアル、ステッカーですね。
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こちらが本体です。 プラスチックとラバーのボディは高級感は無いですが、色々な意味で強そう。
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魚眼らしく球形のレンズが飛び出ています。 小さい液晶(ステータススクリーン)と、記録用のシャッターボタンがあります。
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社外品のアクセサリを色々つけた所。 車載以外にも自転車への取り付けや、ヘルメットへの取り付けなど、GoPro向けの様々なアクセサリが出ています。
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USBポートにアクセスするには、このカバーを上方にスライドさせます。 一応GoPro純正の取り込み用のソフトがあるのですが、元データを管理できなくて非常に使いにくいです。 いちいちSDカードを抜いて取り込むのもダルいので、非常に困っていたのですが、Macに標準の写真取り込みソフト(余計なお世話の「写真」アプリではありません。「イメージキャプチャ」の方)を使うと、全て解決します。
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バッテリーやmicroSDカードはここから入れます。 よく「Insta360 ONE」の不満として、バッテリー交換が出来ない事が挙げられます(Xは可能) カメラ機器においてバッテリー交換できるのは非常に嬉しいですね。 SDカードは2枚指す必要があります。できれば同じ性能の物が望ましいです。
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こちらは、電源兼モード切替ボタン。 長押しで起動します。
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一応こちらが表面なのですが、360°カメラなので方向は関係ありません。 しかし、編集時に困るので被写体にどちらからのレンズを向けた方が良いでしょう。
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「GoPro Fusion」は4つのマイクで3D録音も可能です。
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実用するならスマートフォンと連携した方が良い

「GoPro Fusion」を始めとする360°カメラには映像確認用の液晶画面が付いていません。 映像の確認には、本体とは別にスマートフォンが必要になります。まず、ここが第一のハードルで、スマートフォンなら何でもよいワケではなく、対応するデバイスがかなり限られます。iPhoneなら6S以上(できれば7以上)、AndroidだとGalaxyやGoogle Pixel等のハイエンドモデルです。 私は「GoPro Fusion」専用にGalaxy S7を白ロムで入手して使っておりますが、このラインが最低限の性能のようです。 写真のGalaxy S7はTelloの操縦と「GoPro Fusion」の映像表示のための専用機です。
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単体でも使用可能&メニュー項目を見てみる

一応「GoPro Fusion」はスマートフォンが無くても使えるようにはなっており、私も上述のGalaxy S7を入手するまでは単体で使っておりました。しかし、シャッター等の遠隔操作ができないので(一応、別売のSmart Remoteや音声コマンドは使えますが…)、動画の場合は編集でどうにか出来るとしても、写真の場合は自分が映りこんでしまう事が避けられません。 電源ボタン長押しで起動した状態はビデオの撮影モードになっております。 ここでシャッターボタンを押すと、ビデオ撮影が始まります。 ビデオの撮影中に電源ボタンを押すと、お気に入りの瞬間をハイライトタグとしてマーキング出来て、編集の時に便利です。
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電源ボタンを短く押すとモード切替。次は写真撮影。 シャッターを切ると、自分が映ってしまうのがイヤで使っておりません。 タイマー機能があれば良いのに、なぜか搭載されてないので、どうしても写真を撮る必要がある場合は、次に紹介するタイムラプス機能で代用します。ただし、無駄打ちになるので容量を意外と消費します。
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次はタイムラプス機能。動画制作・編集において、使いこなせば面白い機能です。 前に述べたタイマー代わりにも使えます。
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もう一度押すと設定画面。 シャッターボタンでメニュー内に入ります。
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電源・モードボタンで項目を移動して、シャッターボタンで選択です。
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一応、単体で全ての設定を行う事は可能です。 あと、クイックキャプチャという機能があって、電源オフ状態でシャッターボタン押すと、すぐに動画を録画する事が可能です。こちらも設定画面からオンオフ等や記録品質を選べます。ちなみに長押しするとタイムラプス撮影になります。
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付属の自撮り棒は三脚にもなります。面白い機構ですね。 でもちょっと不安定なので、渡しは雲台に設置できるマウントとカメラ用の三脚を使っております。
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こちらの自撮り棒はかなり伸びますよ。
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最後に私が撮影した「GoPro Fusion」の作例です。 「Fusion Studio」という専用のスティッチソフトで色や画質も調整できるのですが、取り込み同様イマイチな使い勝手なので、ProRes422に書き出し後に別ソフトでカラーグレーディング等を行いました。 恐らく動画編集でWindowsを使う人は少数派だと思いますが、ProRes422で出力しておけば劣化なしでFinal Cut Pro XやDaVinci Resolveあたりに持って行って最高の状態で編集できます。 ▼ 定期的に360°動画をアップしていきますので、ぜひチャンネル登録をお願いいたします。