「AQUOS ケータイ2 601SH/602SH」羊の皮を被った狼?ガラケーみたいなスマートフォン 簡易レビュー

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今回はちょっと変わり種、フィーチャーフォン(以下ガラケー)みたいなスマートフォンAQUOS ケータイ2 602SH」のレビューです。参考までにスペックはメモリが1GBでストレージは8GB。ミドルレンジと言うよりはローエンドに近いですね。このSoftbank(Y!Mobile)版は価格重視のためか機能や性能が低く抑えられています。 3.4インチ540x960ピクセルの液晶は一般的なガラケーよりは高解像度ですが、2016年のスマートフォンとして考えると最低限の解像度。仕事で使うのでdocomoSoftbank系でWiFiの使えるモデルを待望していましたが、やっと出たので購入してみました。

購入にいたるまで

2016年の10月28日に発売された「AQUOS ケータイ2 602SH」 Softbank版が「601SH」、Y!Mobile版が「602SH」という名称でのリリースです。 長年のSoftbank(J-PhoneVodafone)ユーザーには何か懐かしい感じのする機種名ですね(笑) docomo版は「SH-01J」という名称でおサイフまで入った全部入りとなっています。MNPで安かったのでdocomo版とも悩んだのですが、この前docomoを解約したばかりだし、通話メインの場合はY!Mobileの方が魅力があったので「602SH」に決めました。 最安の無制限通話定額が目当てなので、私がY!Mobile版の「602SH」、家族は5分間の定額で十分なのでSoftbank版の「601SH」にしました。 (ケータイプランSSのままだとホワイトプラン相当なので、スーパーだれとでも定額目当てじゃないなら、Softbankの通話定額ライトの方がお得でした。パケット契約は切っているのでWiFiモデル必須) 私はdocomoをやめてdocomoMVNO(DTI)に、そして今回SoftbankをやめてY!Mobileに変えた(!?)ので、晴れて3大キャリアの呪縛から解き放たれました(笑・・・結局、お釈迦様の掌の上な感じはしますが・・・)。両方のSIMだけをZenfone3に入れて使うのも良いですね。 (Zenfone3は海外同様の適正価格に落ち着くのを待ってます・・・日本版は無駄に高い) このケータイ、見た目は普通のガラケーですが中身はれっきとしたAndroidスマートフォン。 数年前にもSoftbankはスマケーという名称でガラケーみたいなAndroid端末「007SH」をリリースしていましたが、アレは完全なAndroid端末でした。 ガラケーの小さい筐体に、そのままAndroidを搭載したせいか電池が持たなかったり、タッチ操作がメインのせいかキー操作などもガラケーライクに使えなかったりと惜しい機種でした。 ところが近年、docomoauから開発の終了しているガラケー用OSの代わりに、制限されたAndroidを使用したガラケーライクな端末が登場しました。 これらの端末はスマートフォンとしては限定的な利用しかできませんが、かなりガラケーに近い操作(ガラケー特有の不便さもそのまま・・・)と電池持ちを実現してなかなか実用度は高いのですが、WiFiが非搭載だったり、アプリのインストールや動作に問題があるので、当初はあまり興味がありませんでした。 そんな時、待望のWiFi搭載docomo「SH-01J」と同型機がSoftbankY!Mobileにも出るという記事を見てコレは!と思い情報を物色し始めました。 ちなみに楽天モバイルからもサブ液晶やワンセグを取り払ったSIMフリーの同型機が出るそうです。 個人的にはおサイフやワンセグは使わないので、壊れたらこちらを購入するのもアリかな?と思いました。 こちらは楽天モバイルから発売される「SH-N01」



液晶保護シートはこちら




開封レポート

見た目はちょっと厚く大きめのガラケー。 まぁ、大きいと言ってもfreetelのMUSASHIほどじゃないです(笑) 特徴のないデザインですが、天板の透明なパーツが綺麗です。通常は全く見えませんがこの中にサブディスプレイが搭載されています。 ぶっちゃけ最近のガラケー同様、面白みのないデザインです。 昔のガラケーは多様性があって良かった・・・
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バックパネル部分はシンプルというより、アクセントがなくてかなり野暮ったいですね・・・のっぺりしすぎ。これならカメラ周りとかにメッキパーツとか付けた方がマシだった。
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本体は安っぽいプラスチックの質感ですが、透明なパーツのおかげで少しは救われてる感じ。 「SH-01J」はサブディスプレイ部分が古い時代のガラケーみたいだった・・・ まぁ、どのキャリア向けもデザインはイマイチな端末です。 昔のSH端末はもっとカッコ良かったよ!
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ヒンジ部分もちょっとゴツい。まぁ、丈夫に作られているのかな?ちょっとカタカタしますが・・・ 見た目と作りに関する点は苦言ばかりですね。
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左側面には充電用の接点とストラップホール。この機種は本当にボタン類が少ないですね。
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右側面にはサイドキーのみ。これはサブディスプレイの表示・切替えや長押しでマナーモードに使います。
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本体を開いたところ。スマホより低解像度ですが、サイズが小さいので液晶は綺麗です。 まぁ、昔のガラケーからしたら十分高解像度なのですが・・・ 保護シートがまだ届いていないので、初期のフィルムを貼りっぱなし(笑)
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キーは適度なクリック感と突起があって押しやすいです。 でも、フリック入力に慣れてるので、ケータイのキー打ちが苦痛・・・昔はこれが普通だったんですけどね。
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ワンプッシュオープンは在りし日のパナソニック端末を思い出させます・・・ 開く勢いが結構強くて、本体をきちんとホールドしてないと吹っ飛びそう。
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充電はスマートフォンと共通のMicroUSBなのが嬉しいです。
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別売りの充電用クレードル。やはりガラケーと言えば、これは必須(笑)。 昔は本体を買うと必ずセットで買ってました。さらに昔は充電器ともども付属品でした。
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背面から見たところ。当然こちらの接続もMicroUSBです。
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中身を見てみる

基本ガラケーなのでスマートフォンみたいなロック画面はなく、開くといきなりホーム画面。 Androidなので好きなライブ壁紙が使えます。ホーム画面で上キーを押すとカーソルがステータスバーにフォーカスします。その状態で決定ボタンを押すと、電波やバッテリー等の詳細が確認できます。ちょっと面倒ですね・・・せっかくのタッチクルーザーなのでホームで下にスワイプするとステータスを開くとか、もっと活用できれば良いのに・・・(タッチクルーザーはホームでは使えません) ちなみに、通知があるとホーム画面に表示されて、先にそちらにフォーカスします。 左右のキーで着信・発信履歴、下キーで電話帳が開くのは、いかにも通話がメインのガラケー的な操作。懐かしいです。 下部の [I] [II] [III] はクイック起動キー。3つの動作や連絡先・アプリなどを登録して素早く起動します。
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ホームの状態から決定キーを押すと、メニューが表示されます。ガラケーライクですね。 LINEとか使わないので、消したいのですがこのメニューは一切カスタマイズできません・・・一応LINEは無効にできました。邪魔なのでメニューからも消したいのに・・・ここいら辺が融通の利かないガラケーらしさです。 クイック起動キーだけじゃ足りないので、ホームにアプリを置けるようにするとか、メニューも自由に並び替えたり登録できれば便利なのに・・・ アプリは文字ボタンの所にあるショートカットキーにも10個登録できますが足りないです。
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シンプルを選択すると、このように高齢者にも優しいメニューに切り替わります。 同時に文字サイズも大きくできます。うちの親はこちらの設定にしています。
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アプリをインストールする

最初に非ストア経由からのインストール準備としてセキュリティの設定を行います。 決定ボタンでメニューを出して→3.セキュリティ→提供元不明アプリ にチェックを入れます。 これで、アプリを入れられるようになりました。 先人たちのおかげで、アプリのインストール方法はいくつかあります。 ADB経由でのインストール、他のスマートフォンからBluetooth経由でのインストール、APKを取得できるサイトを利用してブラウザからのインストールなどなど・・・ 一番手軽だと思われるBluetooth経由でのインストールを簡単に説明すると・・・ まず転送元のスマートフォンとペアリングしてから、スマートフォンに「ESファイルエクスプローラー」と目的のアプリをあらかじめインストールしておきます。
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スマートフォンで「ESファイルエクスプローラー」を開き「アプリ」を選択。 目的のアプリを長押しして、メニューから「共有」→「Bluetooth」を選ぶと、転送先の「AQUOS ケータイ2 602SH」が表示されるので、ファイルを転送します。 「AQUOS ケータイ2 602SH」で受信完了の通知が来たら、そちらからインストール可能です。 とにかく、どの方法でも良いので「ESファイルエクスプローラー」あたりのファイラーを一度インストールしてしまえば、次からはPCと接続してアプリ(APK)を入れられるようになります。 (標準のファイラーアプリ「データフォルダ」ではAPKのインストールができないので)
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ちなみに個人的にはAmazonアプリストア経由でのインストールがオススメです。 AmazonアプリストアにあるものはFireスティック等の十字キーにも対応されているアプリが多く、キー操作がメインの「AQUOS ケータイ2 602SH」での動作率も高いです。 また、他の方法と違って定期的な更新も可能です。 AmazonアプリストアはこちらのリンクからダウンロードしたAPKファイルを、スマホからBluetoothで転送すればインストールできます。ストアには「ESファイルエクスプローラー」もありますので、Amazon経由でのダウンロードがオススメです。
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ちなみにGooglePlayから持ってきたアプリは認証の関係で起動できないものが多かったです。 (Googleアプリをインストールする方法ではGmail等は使えるようになるのですが、GooglePlayは起動とログインは出来るもののダウンロードや認証ができませんでした) 個人的に必須なオフライン地図。GooglePlayから持ってきた「MapFan」は使えましたが、他のは動かないものが多かったです。
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ゲーム関係はキー操作ができるので、スマートフォンより断然快適です。
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「2048」あたりはこの端末でも遊びやすいですね。
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よく使うアプリはショートカットに登録しておくと便利です。
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アプリの動作は?

以下はAmazonアプリストアからダウンロードしたアプリです。 タッチ専用ゲームはタッチクルーザーでも遊べないことはないです。コツは長押しで、青いスクロールモードにして使う事。 これを駆使するとドラッグやフリックの替わりに使えます。また、タップしただけでは選択されないアプリでも、スクロールモードからちょこんとタップすると反応したりします。
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「FinalFantasy3」などはキーに最適化されているので、画面を横に倒す必要はありますが、きちんと遊べました。
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「FinalFantasy4」も同様。ちなみにスマートフォン版と同じように滑らかに動きます。
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同じゲームでも、GooglePlayからダウンロードしたものだとキーが効かないか、最適化されていない(決定ボタンに反応しなかったり)ものが多いのですが、Amazonアプリストアからダウンロードしたものはキーに反応してくれました。「RiptideGP2」はキーの操作のイラストはFireスティックのものになっていますが、Amazon版だときちんと遊べます。
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タッチ専用のゲームでも、前述した長押しで、青いスクロールモードを駆使してなんとか遊べます。
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便利な使い方

アプリが増えてくると、3つのクイック起動キーや10個のショートカット設定では足りなくなります。 [I]ボタンを長押ししてアプリ一覧から起動も可能なのですが、ちょっと手順が面倒です・・・ そこで、便利なのがステータスバーに常駐するランチャーです。 各所で「All in one Gestures」との併用がオススメされているのですが、「AQUOS ケータイ2 602SH」は物理キーが少ない事と、私が使った限りではエラーが頻繁に出るので、使うのをやめてしまいました。トグルスイッチが使いたかったのに・・・ 現在は「通知クリップ」や「BatteryBar」などのステータスバーから「Draweroid」などのランチャーを起動できるアプリを組み合わせて使っております。
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「Draweroid」はカーソルでアプリを選択して起動できるランチャーで、グループ分けや表示・非表示を指定する事も可能です。
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ちなみに、この記事で使用しているスクリーンショットはクイック起動キーの[II]と終話ボタン(電源ボタン)の長押しで撮影しています。 が、たまに失敗して下のように電源メニューが表示されて、さらに撮影までされてしまいます(笑)
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まとめ

ちょっと異色の端末でしたが、結構気に入っているので簡単にレビューしてみました。 ガラケーの置き換えとして出された端末なので、色々と制限がありますし、基本的にアプリのインストールはできないようにアナウンスされていますが、さすが自由度の高いAndroid。抜け道は用意されています。アプリを入れる事によって化ける端末です。ホント、ガチガチに固められていなくて良かったです。 先にも述べた通り、GooglePlayや開発者サービスはインストールは可能です。しかし、起動はできてもストアにあるアプリのインストールは出来ませんし、APKから入れたアプリの認証も不可でした。でも、Gmail等のGoogle謹製のアプリはAPKからのインストールで使えるようになるので、それが目的なら良いのですが、Gmailを見るだけならデフォルトで入っている「PCメール」というアプリにGoogleアカウントを登録する方が使い勝手も良いです。 バックグラウンドでの通信やバッテリーの消費も大分抑えられているのか、ガラケーほどではないにしても電池はそこそこ持つ気がします。 現状ではrootは取れないっぽいですね・・・。そこまでする必要のない端末かもしれませんが、使い勝手をもう少し改善させたい所もあります。 docomoiモード端末の出荷を終了したニュースもあり、生粋のガラケーは消えていく運命にあるのかもしれませんが、通話がメインならやはりガラケーは使いやすいです。 しかし、最大の欠点はメールなどの文字入力がやり難い事ですね(笑)・・・フリック入力は偉大だ。 ふと思ったんですが、せっかくタッチクルーザーでタッチ操作にも対応しているんだし、文字キーをフリックして入力できれば、最高じゃないですか?>SHARPさん? 最後は製品のレビューではなく、個人的な使い方の話になるのですが、今まではSoftbankiPhonedocomoXperiaの無駄な二台持ちでした(笑)どちらも初代iPhone(日本では3GS)と初代Xperiaからずっと機種変して使ってきたのですが、思い切ってその連鎖を断ち切りました(笑・・・料金的にキツくて) 今はdocomoMVNOのSIMを入れたYotaPhone2をメインにして、通話定額のY!Mobile 602SHをサブにしています(ついでに0SIMを入れたFINOW Q1がアクセント)。これで通信費が大幅に抑えられて、今月から使い放題でも3000円以下になる予定です。 (パケット通信を500MB以内に収められるなら、同じ使い方でも0SIMとY!Mobileのスーパー誰とでも定額だけで通話し放題が2000円以内で運用できますね・・・。5分間制限で良ければSoftbankdocomoの通話定額を使ってもっと安くできます) 602SHはパケット契約を解除していますが、YotaPhone2のテザリングで繋げているので、外出時にも通信できますし、母艦のYotaPhone2とは「PASSNOW」を使って通知を共有しています。なので、YotaPhoneはカバンに入れっぱなし。基本的に通話がメインなので、胸ポケットには602SHだけ。 そのうちZenfone3が安くなったら、1台にまとめるかもしれませんが、しばらくはこれで行く予定。 このスタイル、なかなか気に入っていますよ。 こちらは楽天モバイルから発売される「SH-N01」



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